共通テストまで本日を含めあと3日となりました。直前にしておきたい勉強法について、三重大学医学部医学科のI講師からのアドバイスです。
高校3年生の方はもちろん、1・2年の方も今後を見据えた対策を練ってみてはいかがでしょうか。
数学
大問4つを60分で解かなければならない数学は、数学が得意な人にとっても厳しい時間設定の教科ではないでしょうか。限られた時間内でより多くの点数を取るために直前期ですることとしては戦略を立てることです。解く順番を決めたり、ちょっと考えて解法が思い浮かばない問題に直面した時の対処法を考えたりすることは演習をするのと同じぐらい大切なことです。自分は何が得意で何が苦手なのか、計算スピードは速い方なのか遅い方なのかなど色々な要素を鑑みて大問ひとつずつに理想の解答時間を設定し、60分と言う限られた時間を効率的に、有効に使う練習をしましょう。ちなみに自分は数ⅠAでは確率が大の苦手だったので確率に20分費やし、その他の大問を12、13分で解くなどしてバランスを取っていました。
英語
英語は単語をどれだけ知っているかで成績に雲泥の差が生まれると考えていたので、直前期には単語の覚えなおしを主にして、他は長文読解の過去問を赤本で解いていました。自分が受けた年の傾向と大きく異なる点としてはリスニングの配点が読解と同じぐらいあるということなので、みなさんはリスニングにもかなりの注力をしなければならないと思います。リスニング力に直接関係してくるのは正しく英単語を発音する力です。正しい発音を知っているから正しい英語の理解につながるので、イントネーション、発音は特に気を付けて勉強していきましょう。今からでもまだまだ成長できる要素ですよ!
国語
国語が大の苦手だったので直前期まで過去問をずっと解いていました。あまり国語の勉強方法について助言できることは少ないですが、苦手なりに意識していたことがあります。それは大問ごとにある小問集合を間違わないことです。ここの問題は国語力など関係なく、知識があれば解ける問題ばかりなので、絶対落とさないように漢字、古典単語、漢文の構文の記憶は怠らないようにしましょう!また、現代文や古文とは違って漢文は一番知識のみで解ける問題です。英語の文法や単語の数と比べても圧倒的に量は少ないので、直前に復習は必ずしましょう!
地理
地域ごとに特徴ある気候、地形、人種、言語などいろいろな種類の情報が飛び交うので情報がごちゃごちゃになりやすく、情報量が多いので忘れやすいのが地理です。参考書などで地域ごとにまとめてある項を読むなどして整理していきましょう!
物理
物理の直前対策としては、私は公式に含まれている要素を熟知したり、力を可視化したりしていました。例えばローレンツ力ならF=qvBの要素であるqは電荷、vは速度、Bは磁束密度と言ったように要素を完璧に把握するよう心掛けました。また、物理は視覚情報が大いに役に立つ科目なので物体にかかっている力の向き、進行方向の向きなどを矢印を用いて可視化しましょう。同じ向きの力を合わせるときなど、活用できる場面はたくさんあるでしょう!
化学
化学の対策としては、教科書を隅々まで読み込んで知識を蓄えたり、自分の知識が間違っていないか確かめたりしましょう。高校の化学及び共通テストにおけるこの教科は暗記に依るところが非常に多いです。イオン化傾向、炎色反応の炎の色、電気分解における各局の反応、化合物の色、状態と言ったように覚えていれば瞬時に迷うことなく他の選択肢を切り捨て、正解にたどり着くことができる教科だからです。モル計算、気体の状態方程式など多少の計算力は必要ですが、覚えていれば解けていた問題を落とす方がよっぽど悔しいでしょう。記憶で何とかなる分野なので直前期の詰込みが結果に如実に反映されます、最後まで走り抜けましょう!
・最後に
大学入試だけでなくどんなことにも言えますが、最後まであきらめなかった人が成功(合格)します。もし失敗したとしてもそこまでの過程を後悔することは決してありません。皆さんがここまで積み重ねてきた努力の成果が実を結ぶことを心から願っています。あと少し、頑張りましょう!!!